今朝の南日本新聞に「公約で競う食料自給率」という記事が載っていました。
もうすぐ総選挙。
各党のマニフェスト、子育て支援とか、福祉なども気になるところなのですが、
この「食料自給率」も、食に携わるものとしては気になるところです。
「日本の食料自給率は40%」というのは、
皆さんもどこかで耳にしたことがある数字ではないでしょうか。
でも、この「食料自給率」どうやって算出されているかまで知っている人は少ないかも。
この食料自給率は「カロリー基準」で算出されたものなのです。
ちなみに、鹿児島県の食料自給率は84%(平成19年度概算値)。
でも、もっと高い気がしませんか?
鹿児島県は農畜水産業が盛んです。
でも、カロリー基準で自給率を算出すると、
・輸入した飼料で育てられた畜産物は自給しているとは見なされない。
・野菜類はカロリーが低い。
等の理由から、カロリー基準での食料自給率はだいぶ低くなります。
ちなみに、生産額基準で算出すると、224%(平成19年度概算値)となり、
全国2位の自給率となります。
記事によると、このカロリー基準での算出方法を採用している国は少なく、
これを公約として、議論するのは、消費者不在ではと論じられていました。
確かに、単に数字の向上のみを述べるのではなく、
そのためにどのような施策を行うのかの方がずっと大切なことのように思います。
今、雑誌でも農業が取り上げられるなど、農業に関心を持つ人が増えてきています。
私たちが生きていくために不可欠な食料。
自給率向上の取り組みについても、
もう一度各党のマニフェストを見比べてみなくてはいけないと感じました。
※都道府県別食料自給率のデータはこちらをご覧ください。
森好子