まさかの

会社にお勤めの頃からなので、
もう25年以上のおつきあいのある北海道余市の阿部さん。
最初は、余市においしいたらこがあると聞いて、
お邪魔したのがご縁で、そこからさくらんぼを作っていると言う話になり、
さくらんぼの季節にもお邪魔したことがあります。
そのさくらんぼのおいしさに、それからというもの、
毎年、お世話になった方に差し上げたりするのにも活用させてもらっていました。

2年前のこと。
倒れてしまい、もう山に入ることはできないかもと言っていたのですが、
奇跡的に回復。
昨年はまたこのおいしいさくらんぼを食べることができました。
しかし、もう高齢化で、後継者もいないということで、
300本あったさくらんぼの樹を切って、更地に戻すと決めましたと
連絡をもらっていました。
毎年、この時期になると食べていたものが食べられなくなるのは
本当に寂しいことだなと、
ネットで、北海道のさくらんぼを買ってみようかと思いあぐねていたところ、
阿部さんから電話がありました。
阿部さんは冷蔵会社も経営されていて、
ここは息子さんが継いだようで、
さくらんぼも、会社のお中元に使いたいということで、
300本のうち、20本だけ残しておいたそうです。
今年は奇跡的に豊作だったようで、
「よかったら食べてみてください」とのこと。

紅秀峰

これを見ると、子どもたちも目の色が変わります(笑)

一粒食べて、
「あ~この味!!!」

こういうのが継ぐ人がいなくてやめてしまうって、
本当に寂しいですね。

もう食べられないと思っていただけに、
本当に、ありがたく。
ありがとうございました。

森好子